長野県上田市に位置する別所温泉は、長野県内で最も古い温泉地としてその歴史が1400年以上にわたります。温泉街の中心には北向観音があり、その境内の地下から湧き出る温泉は、弱アルカリ性の単純硫黄泉で「美人の湯」として親しまれています。13軒の温泉旅館が立ち並び、外湯(共同浴場)も3カ所あり、日帰り温泉施設「あいそめの湯」も利用できます。
外湯は各200円で入浴でき、毎月26日の「風呂の日」には小学生以下の子どもが無料で楽しめます。また、温泉街には足湯や飲泉所が設けられており、湯めぐりを楽しみながら散策するのに最適な場所です。別所温泉を含む上田市西南の塩田平一帯は、古くから仏教文化が栄え、「信州の鎌倉」とも称されるほど多くの国宝や重要文化財が点在しています。
別所温泉11月12月の気温と服装
別所温泉のある長野県上田市の11月は最高気温の平均が15℃~8℃、最低気温の平均が5℃~0℃です。11月上旬は日差しがあれば暖かさを感じますが朝晩はかなり冷え込み都市部の真冬並みの気温になります。
11月下旬になるとさらに気温は低くなり日中でも冬物のコートやジャケットが必要です。また最低気温も氷点下になる日もありとても寒いです。
12月は最高気温の平均が8℃~3℃、最低気温の平均が0℃~-4℃となります。
12月はさらに気温が低くなりますので、厚手のコートやダウンジャケットでしっかり寒さに対応できるようにしましょう。
また手袋やマフラー、ニット帽などの防寒アイテムもほしいところです。
別所温泉の雪はいつから降る、ノーマルタイヤで行けるのはいつまで
別所温泉は長野県の中では雪の少ないところです。ただ最低気温が氷点下になる日がでてくる11月下旬からはいつ雪が降ってもおかしくありません。初雪は例年11月下旬~12月中旬です。
路面が濡れていると早朝や日陰は凍結しますので11月下旬からはスタッドレスタイヤで行くことをおすすめします。
11月にノーマルタイヤで行くなら念のため布製タイヤチェーンを準備しておいてもいいかもしれません。
別所温泉11月12月 紅葉、観光、イベント、見どころ
11月の別所温泉は紅葉が見ごろを迎えます。澄んだ空気の中、紅葉めぐりをしてみてはいかがでしょうか。
別所温泉周辺は歴史ある寺や神社が多く庭園のもみじの赤に圧倒されます。
上田城跡公園、常楽寺、安楽寺、大湯薬師堂、北向観音堂、別所神社、前山寺、中禅寺、生島足島神社などがこのエリアの紅葉スポットです。
上田城跡公園
上田城跡公園では毎年11月上旬の休日に上田城紅葉まつりが行われます。
2023年は11月3日(金・祝)・4日(土)・5日(日)に開催されました。
2024年は例年通りなら11月2日(土)11月3日(日)11月4日(月・祝)になります。歴史好きなら上田城は外せない観光スポットです。
上田城は、天正11年(1583年)に真田昌幸によって築城が始まり、彼が初代城主となりました。徳川軍による2度の攻撃を受けましたが、いずれも城は陥落することなく、その堅固さを示しました。しかし、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いの後、昌幸と息子の信繁は九度山(和歌山県)に幽閉され、上田城は建物が破壊され、堀も埋められる「破城」によってその役割を一時的に終えました。
その後、長男の信之がこの地を治めましたが、上田城の再建には着手せず、三の丸に屋敷を構え政治を行いました。元和8年(1622年)、信之が松代(長野市)に転封されると、仙石忠政が小諸城(小諸市)から移り、寛永3年(1626年)に上田城の再建が開始されます。忠政は本丸に2つの櫓門と7つの隅櫓を築くなど復興を進めましたが、彼の死により工事は中断され、その後再開されることなく、城は松平氏に引き継がれました。
明治時代に入ると、上田城内の土地や建物は払い下げられ、本丸内の西櫓を除く建物は取り壊されました。しかし、昭和24年には城内に移築されていた南櫓と北櫓が戻され、さらに平成6年には本丸東虎口櫓門が復元され、現在の上田城としてその姿を留めています。
安楽寺、前山寺の三重塔
安楽寺の八角三重塔、前山寺の三重塔の紅葉は本当に絵になるからこの時期はぜひ立ち寄ってみたい。
安楽寺は、日本で最も古い臨済禅宗寺院の一つであり、鎌倉時代中期にはすでに信州における学問と仏法修行の中心的な役割を果たしていました。大覚禅師の語録に「建長寺(鎌倉)と安楽寺(信州)は、それぞれ多数の僧侶が集い、仏法を学ぶ場であった」と記されていることから、その規模と影響力がうかがえます。
鎌倉北条氏の支援を受けて多くの学僧を育てた安楽寺は、北条氏の滅亡(1333年)後にその勢いを失い、正確な記録は残されていませんが、現在でも信州最古の禅寺として重要な文化遺産を守り続けています。特に、境内に立つ日本唯一の木造八角塔は、中国宋時代の禅宗様式(唐様)を取り入れた建築で、最下部の屋根は「裳階(もこし)」と呼ばれるひさしの役割を果たしています。この八角塔は国宝にも指定されており、安楽寺の歴史的価値を象徴しています。
安楽寺は天正16年(1588年)頃、高山順京によって曹洞宗に改宗されましたが、鎌倉時代の遺産を大切に保管し続け、現在に至っています。
紅葉は10月下旬から色づき始め12月上旬まで楽しむことができます。
見ごろは例年11月上旬~中旬あたりです。
別所温泉駅
レトロな駅として有名な別所温泉駅は新たな観光スポットとして人気があります。
冬になると別所温泉駅はイルミネーションが点灯します。レトロ駅にイルミネーションでほっこり萌えてしまいます。
2023年度は12/25~2/12までイルミネーションが点灯されていました。
まとめ 別所温泉の11月12月は寒いけど紅葉がすばらしい
別所温泉は信州上田市の歴史を感じる温泉地です。
11月は紅葉が素晴らしく上田城跡公園をはじめ安楽寺などの紅葉名所めぐりをしてみてはいかがでしょうか。
12月は雪が降る日もありますが雪深くなることはあまりありません。車でのアクセスはノーマルタイヤは危険ですのでスタッドレスタイヤで行きましょう。うっすら雪化粧の景色を見ながらのんびり温泉につかるのもいいでしょう。
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